テンカラの道具
鬼の毛鉤
カゲロウ、トビゲラ類の色は、黄色、茶、黒色が多い。そのため、
黄色、クリーム色、黒、茶の色素が主流になる。
榊原の代名詞ともいえる大鉤は、“#8”。
魚の活性を調べたいとき、活性しはじめの夕方、
例えば、管理釣り場で鬼組が釣りたくてうずうずしているのに
魚がちっとも動いてくれない時、
榊原は#8の大鉤でもって魚を活性させる。
#8は榊原にとって、ここ一番の大勝負の時に
なくてはならない大きさといえるだろう。
テンカラの祖先はゼンマイの綿毛などをダビング材に使ったが、
現代に生きる榊原は、フライのダビング材も使うし、
毛糸や絹糸も利用する。素材に対する信仰はない。
釣り人はとかく毛鉤を重視しがちだが、
それよりもキャスティング、アプローチ方法、川の
波目の流れを読む眼力、魚の生態を深く学ぶことの方がよほど釣れるし
大切だと考えている。
?鬼毛鉤の巻き方 #6 雉 黒胴